あなたはアメリカ黒人の歴史を再評価する「1619プロジェクト」を知っているか
あなたはアメリカ黒人の歴史を再評価する「1619プロジェクト」を知っているか。
この企画は2019年8月、『ニューヨーク・タイムズ・マガジン』で始まったものだ。その目的は、アメリカ合衆国の「歴史的起源」を1619年に設定したうえで国家全体の歴史を語り直す、というものであった。
ちなみに「1619年」とは、北米のイギリス領植民地に、アフリカからの「奴隷が初めて陸挙げ」された年だ。
これはアメリカ黒人のこれまでの歩みを「奴隷制度がもたらした影響と、アフリカ系アメリカ人の貢献を、私たちの国の歴史物語の核心として真正面から見据えること」だと企画したジャーナリストのニコール・ハナ=ジョーンズ氏は説明した。
共同作業者のジェイク・シルバースティン氏は、国家としての暴力性、社会的不平等の存在、社会生活や文化と思想の特性などを含めて、それらが奴隷制度とレイシズムから生じたと主張している。
通常、歴史教育におけるアメリカ合衆国の「起源」は、イギリスとの戦争中に北米の13植民地が発した独立宣言(1776年)である。これを問い直す試みだったと言えよう。
アメリカ黒人の歴史経験に焦点を当てて、現代アメリカでかれらを取り巻く抑圧的な状況を問題提起するべく、この企画が生まれた。しかしこの企画には問題もあり「アメリカ」史の出発点を1619年と明確に設定したことで、そもそもアメリカという国家が北米に生きてきた先住民族の排除によって成立したという暴力的な起源を、軽視することになった。
だがこうしたアメリカ黒人のこれまでの歩みを真摯に見つめ、アメリカ黒人の歴史を再評価しようという試みは我々に新たな視点を与えてくれるのではないだろうか。
※中條献著『アメリカ史とレイシズム』岩波書店参照
選択されるアイデンティティ
本人が選びたい形でアイデンティティが選択されるという現象が現代はより顕著ではないかと思われる。日本でもそうだが、アメリカで特にその現象が見られるのではないかと私は思う。
例えばアメリカの白人はエスニックグループ(※アメリカの白人の先祖の多くはイギリス、アイルランド、ドイツにルーツあり)を越えて血が混ざっているケースが多く、イギリス系やドイツ系は主流側であるからかあまりイギリス系であることやドイツ系であることを主張しない。だがアイルランド系は現代こそアングロアメリカ社会に一見同化しているように見えるがアイルランド系同士の連携は今も強く、アイルランド系であることをよく主張する傾向にある。まだイギリス系やドイツ系など他の白人とアイルランド系の混血の人は他のルーツは無視し、アイルランド系であることだけを強調する傾向にある。
これはアイルランド系がある段階までなかなかアメリカ白人の仲間に入れてもらえなかった期間が長かったことの名残だ。アイルランド系はイギリス系などのプロテスタント住民などより後発組であり、なおかつカトリックであった為に長らく差別にあってきたのだ。彼らが完全にアメリカ社会に受け入れられるようになるにはケネディ大統領の登場や3世代、4世代の出現を待たねばならなかった。これにはイタリア系アメリカ人(※イタリア系もカトリック)にも言えることで、イタリア系はマフィアのイメージからか90年代くらいまで名字などでマフィアと同一視されて警戒され就職で不利になることがあったそうだ。ただイタリア系がアイルランド系と異なるのは、社会への同化が進むにつれて他の白人とつるむことが増え、アイルランド系ほど同族とつるまなくなった点だ。
またヒスパニックはスペイン語を話すラテンアメリカ系の人々を指すが、ヒスパニック系のアメリカ人の中には白人の血を濃く受け継ぐ人ほど自分をアメリカ白人と主張し、ラテン系の部分を無視あるいは軽視してみせる人がいる。例えば近年の白人至上主義者のニック・フエンテス氏のような人物がそうだ。彼は自分の白人性を強調するがあまり父方のルーツであるメキシコについては語らない。
このようにしてアイデンティティというものは人が社会的に有利に生きていけるように自主的に選択するもので、社会構造によっていくらでも変容しうるものなのではないかということを示唆する。
現代アメリカにおける各地域へ移住したエスニックグループ母集団の影響
現代のアメリカは転職も多く、非常に流動性の高い社会だ。だが各地域に最初に移住、もしくは途中から集団で移住し定着したエスニックグループの影響は大きく現代にもその影響を残している。
アメリカで最大の集団である白人のエスニックグループですらその影響が顕著なのだ。白人も有色人種のエスニックグループもそれぞれ独自の分布を見せている。まず白人のエスニックグループの分布を見ていこう。
■イギリスの最初の植民地となった東海岸は今もイングランド系が集中している。※現代ではアイルランド系やユダヤ系も多く、イングランド系に比較的同化しやすかったウェールズ系も含まれる。
■またアメリカで唯一フランス系が多数派の地域がルイジアナ州である。ルイジアナ州の名前自体がフランスの昔の王様から取られている。この地域はカトリックが多い。
■アパラチア山脈から南にかけては、イングランド系より後に来た為あまり東海岸には入植できなかったスコットランド系やスコッチ=アイリッシュ(スコットランド系アイルランド人)が入りアメリカ南部人の先祖を形成している。
※スコットランド系はあまり一ヶ所には固まらず、アメリカ全土に散る傾向があった。
■寒い中西部はあまりイングランド系は入らず、ドイツ系や北欧系の人々が入植し、農民になったりした。
■アイルランド系も全土にいるが基本的には北部か東海岸や西海岸の大都市に住んでいて、ユダヤ系やイタリア系も同様な傾向があると思われる。
ちなみに白人エスニック集団は世代が進んでアメリカ社会に完全に同化が進んでくるにつれて特にイタリア系などは都市部から徐々に郊外へ出ていく動きが顕著となっている。
アメリカにおける白人と黒人の警察との関係性の違い
皆さんもご存知の通り、アメリカの警察と
白人、警察と黒人の関係性は全く異なる。
ジョージ・フロイド氏殺害事件などを思い
出してみても、やはり警察との関係性に
おいては黒人が不利なイメージを持つの
ではないだろうか。
それもそのはず。アメリカの警察はその起源
からして、白人たちが自らのコミュニティ
を強盗や反乱する黒人奴隷から守る為に組
織した自警団が始まりなのだ。
イギリスから独立したアメリカ合衆国はイ
ギリスの国家権力から解放されたは良いが、
一時期は警察がいない状態の中、自ら身を
守る必要が生じた。その為、やむを得ず警察
の代わりとして自ら自警団を組織する必要が
あったのだ。
そうなると元白人自警団である警察は、組織
の風習として永らく黒人を厳しく見張る傾向
が残ってしまったのである。それは黒人も他
のアメリカ人と平等になり、やがて黒人アメ
リカ人自身も警察に加入するようになってか
らもである。なぜなら黒人警官にも他の白人
警官と同様に黒人市民を厳しく見る視点が
仕組みとして埋め込まれ、共有されてし
まうからである。※尚、この視点が共有され
あるヒスパニック系やアジア系の場合も
同様である。
警察の急な呼び止めに対して、黒人市
民と白人市民の反応は対照的である。
黒人男性の場合、警察に呼び止められたら
成人男性であっても怯えたようになり、
必死に身分証などIDをかき集めようと
するという。逆に白人男性の場合、警察
に対しなぜ呼び止めたのかと厳しく聞き
返すという。
このような聞き返し方が警察に対して
できるとは黒人市民も白人市民のこの
あり方を知るまで知らなかったという。
これがアメリカ社会のいまだに残
る、解決されていない闇である。
※ジェニファー・エバーハート著「無意識のバイアス」参照
プーチン氏は、ある2つの出来事から西側諸国やアメリカに疑念を抱くようになった!?
ロシアのプーチン氏は2000年の当選以降、
ずっと大統領としてロシアを率いている。
元側近のカシヤノフ氏やパブロフスキー氏
は彼のことを間近に見てきて、主に2つの出
対する見方が変わったきっかけだと主張し
ている。
2000年代初頭、対テロ対策でロシアの
大統領が協力体制を築いていた頃のこと。
入りたい』『他に選択肢があるか?』
とまで言っていたという。
したが、もはやロシアはソ連ではない
から(※ソ連の後継国ではあるが)だと
いう。
だが、潮目が変わった1つ目のきっか
けはリーマンショックだ。このリーマン
ショックに対してブッシュJr.大統領は
上手く対応することができなかった。
そのためプーチン氏が期待していた
ほどの力はアメリカ=西側に無いの
では?という疑念に変わっていった
ようだ。
2つ目のきっかけはアメリカの秘密裏
の介入による世界の国々の体制転覆で
ある。民主主義を旗印にアメリカは
革命、マイダン革命を巻き起こした。
これを期に、プーチン氏はもし
お隣のウクライナが完全な西側
諸国のようになって自由な国とし
て発展したらどうするのか?その
影響はロシアに波及するかもと
恐れたのである。もし波及すれ
ば彼のポジションも危ういかも
しれないからだ。
※NEWS WEB 参照
ネットやスマホというのは悪魔の発明か!?
ネットやスマホは、使用する人が
ハマるようにできている。その人が
気になる情報や好みの情報をアルゴ
リズムに基づいて次々と表示してく
れるから当然といえば当然だろう。
もちろんそれもそのはず。作った人(ス
ような仕組みにあえてしているからだ。
そして現代では、テレビが一方的に情報
や意見を流していた時代とは異なり、ネ
ットメディアもかなりの力をつけている。
それゆえに、分断もまた加速しているのだ。
自分と同じ考えだけに触れたり、同じ意見
の人々とだけコミュニティを作るなどして
自分の考えや意見が絶対的に正しいのだと
信じこむ(エコーチェンバー現象と言う)。
そうすると、ますます思考や価値観が固
定化されていく。恐ろしいあり方だ。
あるお坊さんがこう言った。『スマホ
やインターネットは悪魔の発明だ』
と。彼は大愚和尚だ。人々に偽りの夢や
希望を見せ、自分の世界観が絶対的なも
のだと勘違いさせる。こうしている間
に時間を拘束するそんな存在。
このネットが影響力を持つ現代において
は、冷静さやあらゆる情報を選択して吟
味するリテラシーが求められるのだろう。
リテラシーを持つこと自体は難しいが、
そうして行くしかないようだ。
ドナルド・トランプの一族はなぜルーツを隠していたことがあるのか !?
かつてドナルド・トランプの一族が本当
のルーツを隠してスウェーデン系だと名
乗っていたのを知っているだろうか?
彼らの父方の系統は実際にはドイツ系で
あるにも関わらず。※ドナルド氏個人に
限っては母方はスコットランド系である。
なぜ実際のルーツを語らなかった
のだろう?それにはヒントがある。
彼の出身地であるニューヨークだ。
アメリカ全土ではドイツ系が一番多い
だろうがニューヨークにいる白人の多く
はユダヤ系である。うっかりドイツ系だ
と漏らしてしまえばまだナチスに対する
怒りや悲しみを抱えていたユダヤ系の
人々が彼らを友好的に見られたかは
産み出したドイツによって家族を失っ
ているのだから。
ちなみに現在はトランプ一族はドナルド氏
をはじめルーツを隠しておらず、むしろユ
ダヤ人とイスラエルを応援している。エルサ
レムに大使館を移転すると発言しただけはあ
ジャレッド・クシュナー氏である。